前に会社のあった日本橋の酒屋の組合から連絡がありまして、古い株主の消息を調べてるとのことでした。
その会社の株の名義は俺のお爺さんのままで、うちの父も書き換えてなかったようでした。株券がありますかと問われましたが、そんなもんあるわけないですって思ってました。とことが、父の部屋を整理してたら出てきました
弐萬圓分。俺がまだ生まれる前、昭和34年の設立です。その頃の貨幣価値ってどんなだ？今だった100万くらいかな？そしたらほどなく、また連絡がありまして、株の配当をすることになったので、ついては、株券と、自分が相続人である証明、つまりは戸籍謄本だね。それを持ってきてくれということでした。また、あっちからこっちから、戸籍謄本やらなんやら取り寄せまして、昼休みに会社を抜け出して、日本橋まで配当を受け取りに行ってきました
こんなの末弟に知れたら大変です。相続人全員の財産だとか言ってくるのは必定です。こいつは当然内緒です
