他人を見下す若者たち講談社このアイテムの詳細を見る |
これ、幅広の帯に漫画がついている。
「オレはやるぜ・・・」
「何を?」
「何かを。」
はは、これだけでも面白くて、ああ、こういう軟らかい内容なんだな。っと想像できる。だから、あまり期待しないで読んだんだ。読んだんだが、あにはからんや。内容は非常に硬いものだった。
本書は筆者の造語である『仮想的有能感』について進められていく。『仮想的有能感』とは、なんら、自分に実績や実力がないため、他人を見下すことによって、相対的に自分を高い所に置いておく意識である。
これ、すごくうなずける。自分の周りにもこういう輩がたくさん居る。悲しいかな、こういう輩ばかりだ。
省みて俺はどうであろうか。経験や実績を伴った自尊感情を持っていきたいものである。
「・・・いきたいものである」が、そう簡単な言葉で締められるほど本書の内容は薄くはなかった。薄っぺらなレビューを書くのがはばかられる。
あともう一つ、「悲しみ」から「怒り」へというのも考えさせられた。人々は悲しみを感じることより、怒りを感じることの方が多くなってきたというのだ。俺自身そうだ。何でこんな世の中になってしまったか。
ネットの世界でもどんな感情表現が多いのか集計してみたら面白いと思う。「怒り」、「悲しみ」以外に「喜び」、「恐れ」、「驚き」、「寂しさ」。それぞれ全てのブログから集計してみたら本が書けるかもしれない。絵文字もついでに集計してみよう。どんな感情表現が一番多いか集計してみよう。
うん。いいかもしんない。これはネタになるな。
ま、冗談は置いておいて(半分)、何でこんな世の中になってしまったか。
これは、希望格差社会、下流社会に通じるものがあるね。で、結局、「一生懸命生きる(ぶざまな人生)」ってことかな。